「プログラムの著作権保護」「ベンチマーキング 」の解説

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プログラムの著作権保護とは?

著作権とは、知的財産権(知的所有権)の一種であり、美術、音楽、文学、学術など作者の思想や感情が表現された「著作物」を著作者に対して、法律により与えられた権利です。

一般的に、ソフトウェア開発において、プログラムは著作権で保護されます。(著作権法第10条)しかし、プログラム言語、規約、解法(アルゴリズム)は、著作権で保護されません。著作権法は、表現を保護するものであるため、「表現の手段となるプログラム言語」、「表現をするためのルール(規約)」、「表現の背後にあるアイディア(アルゴリズム)」については、著作権法にて保護されません。

なお、アルゴリズムについては、単純なアルゴリズムでは、特許権を取得できない可能性もあります。しかし、新しいアルゴリズムを考えたときは、技術的思想の創作の保護として、特許権で保護される可能性があります。

特許権と著作権の違いは?

特許権などの産業財産権は、特許庁での厳しい審査をへて、登録することで権利が発生します。一方、著作権は、登録しなくても創作した時点で権利が発生します。特許権も著作権も、知的創作物に与えられる知的財産権の一種ですが、「アイデア」という独自の発想を保護の対象にしている特許権は、「表現」を保護の対象にしている著作権にくらべて、非常に強い独占的な権利になっています。

プログラムの著作権保護に関する問題(平成31年問9)

◆確認問題

著作権法の保護対象として、適切なものはどれか。
 ア.プログラム内の情報検索機能に関するアルゴリズム  
   イ.プログラムの処理内容を記述したプログラム仕様書
   ウ.プログラムを作成するためのコーディングルール
   エ.プログラムを他のシステムが使うためのインターフェース規約

出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験公開問題  問9

正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!(解答を記載しています。)

ア.プログラム内の情報検索機能に関するアルゴリズム

不正解です。「アルゴリズム」は著作権法の保護対象外です。

イ.プログラムの処理内容を記述したプログラム仕様書

正解です。「プログラム仕様書」については、文書の著作物として保護の対象になります。

ウ.プログラムを作成するためのコーディングルール

不正解です。「コーディングルール」は著作権法の保護対象外です。

エ.プログラムを他のシステムが使うためのインターフェース規約

不正解です。「インターフェース規約」は著作権法の保護対象外です。

ベンチマーキングとは?

ベンチマーキングとは、企業などが、自社の製品、事業、組織、プロセスなどを、他社の優れた事例(ベストプラクティス)を指標として、比較、分析し、改善点を見出す手法のことです。

なお、ベストプラクティスとは、ベンチマーキングする際に参照とする相手をさします。業務改革を効率的に実行するには、適切なベストプラクティスを選択することが重要になります。ベストプラクティスには、同業他社に縛られる必要はないですが、改善したいプロセスの分野で飛躍的な効果を発揮していることが必要になります。

ベンチマーキングの導入手順は、一般的に以下の流れになります。

まず、ベンチマーキングの対象とする企業を決定し、事前調査を行います。次に、ベストプラクティスの抽出をします。さらに、ベンチマーキング対象企業へ訪問をし、情報交換を行います。上記作業の結果をもとに、自社へのベストプラクティス適合計画の策定を行います。最後に、ベストプラクティスを取り入れた自社の革新への取り組みをします。

ベンチマーキングに関する問題(平成31年問10)

◆確認問題

企業経営で用いられるベンチマーキングの説明として、適切なものはどれか。
 ア.  PDCAサイクルを適用して、ビジネスプロセスの継続的な改善を図ること
   イ.改善を行う際に、比較や分析の対象とする最も優れた事例のこと
   ウ.競合他社に対する優位性を確保するための独自のスキルや技術のこと
   エ.自社の製品やサービスを測定し、他社の優れたそれらと比較すること

出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験公開問題 問10

正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!(解答を記載しています。)

ア.  PDCAサイクルを適用して、ビジネスプロセスの継続的な改善を図ること

不正解です。

イ.改善を行う際に、比較や分析の対象とする最も優れた事例のこと

不正解です。

ウ.競合他社に対する優位性を確保するための独自のスキルや技術のこと

不正解です。

エ.自社の製品やサービスを測定し、他社の優れたそれらと比較すること

正解です。

プログラムの著作権保護

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