「SLA(サービスレベル合意書)」の解説 〜 ITパスポート R5年 問44 〜

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SLAとは、サービスを提供する事業者とその利用者(契約者)の間で結ばれるサービスのレベルに関する合意水準のことです。

目次

SLA(サービスレベル合意書)とは?

「SLA」とは何ですか?

「SLA」とは、「Service Level Agreement」の略で、サービスを提供する事業者とその利用者の間で結ばれるサービスのレベルに関する合意水準のことになります。

「SLA」はアメリカの大手通信事業者が通信サービスで導入しました。現在では、「通信サービス」「クラウドサービス」「アプリケーションサービス」などの情報関連サービスで導入されていますね。

企業は「SLA」締結する目的は何ですか?

目的は、サービス提供における不透明さを解消し、適切なサービスレベルの管理を実現することです。

「SLA」を締結することで、
・サービスの内容、提供範囲の明確化
・サービスの品質への要求サービス、サービスレベルの明確化
・運用ルールの明確化
を明確化できる効果があります。

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SLAの規定項目(例)

SLAを締結する際には、SLAと規定する項目を定める必要があります。SLAで規定する項目に特段決まりはなく、サービス内容や提供形態などに応じて異なるので、自社サービスに応じた項目を選ぶ必要があります。

以下のようなものが代表的な例です。

  • 前提条件
  • 提供者・利用者、双方の役割と責任範囲
  • 提供サービスの範囲や内容、品質
  • 運用のルール(計測すべき数値など)
  • 条件未達成時の対応や補償内容、罰則
  • 報告や会議の方法

SLAのサービスレベルの設定例

ここで、「SLA」で締結される「サービスレベル」設定例を紹介します。(「サービスレベル」とは、運用に関連する具体的な要件を合理的な根拠から、達成目標を定め、その成果を明確化することです。)

※サービス提供者が24時間365日運用するサーバで、オンラインサービスを行う必要がある場合のSLAを想定しています。

サービスレベル評価項目サービス条件サービスレベル設定値
サービス可用性24時間稼働99.9%
応答性能達成率2秒以内95%
重大障害の件数1件/年
障害復旧時間6時間以内

SLAとSLOの違い

SLAの関連用語として、SLOがあります。ここでは、SLAとSLOの違いを紹介していきます。

SLAがサービス提供者とユーザーの間で取り決める契約で有るのに対して、SLOはサービス提供者がユーザーに対して実際にサービスを提供することができる根拠・目標値を提供するためのものになります。

SLOとは、サービスレベルの目標値または参考指値になります。サービス提供者がサーバーの稼働率やストレージの容量などを数値化することで、ユーザーがサービスの実用度などを理解することができます。

SLAに関する問題(令和5年問44)

A社のIT部門では,ヘルプデスクのサービス可用性の向上を図るために,対応時間を24時間に拡大することを検討している。ヘルプデスク業務をA社から受託しているB社は,これを実現するためにチャットボットをB社に導入して活用することによって,深夜時間帯は自動応答で対応する旨を提案したところ,A社は24時間対応が可能であるのでこれに合意した。この合意に用いる文書として,最も適切なものはどれか。

 ア.  BCP        イ. NDA       ウ. SLA    エ. SLM

出典:令和5年度  ITパスポート試験公開問題 問44

正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!

ア.  BCP 

不正解です。

イ. NDA  

不正解です。

ウ. SLA 

正解です。

エ. SLM

不正解です。

SLA

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