「エスカレーション」とは?
「エスカレーション」とは、サービスデスク(ヘルプデスク)などの業務で、システムの障害や利用者からの質問・クレームなどに担当者・チームが対処できない場合に、上位の組織や担当者、管理者などに連絡し、対応を引き継ぐことです。
「エスカレーション」とは、一次受付で対応できない場合,あらかじめ定められた別組織に,対応や問題調査を依頼することになります。
サービスデスクで、まず過去の問い合わせなどと照らし合わせて返答や、場合によってはサーバー機器点検などを行い、障害時などはさらなる調査が必要になることがあります。
例として、通信の障害が疑われる場合は,通信ネットワークセンターにエスカレーションします。サービスデスクから通信ネットワークセンターに、顧客名と通信回線ID(通信回線に割り振られた固有番号)を伝え、通信ネットワークセンターでは、連絡された情報をもとに障害状況を調査し,数分でサービスデスクに結果を報告します。
通信に問題がない場合、稼働するシステムの障害が考えられます。障害状況に応じ、システム運用部門にエスカレーションを行います。さらにそこから社外の協力ベンダーにエスカレーションを行うこともあります。
エスカレーションの担当部署と担当者、緊急連絡先電話番号は、運用手順書に「連絡体制図」や「連絡先一覧」として記載し、担当者の割り当ては、平日と休日に分け,連絡の優先順位をつけます。万が一、第1優先順位の担当者と連絡が取れないことを想定し、優先順位や「電話番号2」といった第二の連絡先を取り決めます。
「エスカレーション」に関する問題(令和3年 問44)
ITサービスマネジメントにおいて,サービスデスクが受け付けた難度の高いインシデントを解決するために,サービスデスクの担当者が専門技術をもつ二次サポートに解決を委ねることはどれか。
出典:令和3年度 春期 ITパスポート試験公開問題 問44
ア. FAQ
イ. SLA
ウ. エスカレーション
エ. ワークアラウンド
正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!
ア. FAQ
不正解です。
イ. SLA
不正解です。
ウ. エスカレーション
正解です。
エ. ワークアラウンド
不正解です。
「ITIL」とは?
「ITIL」とは、「Information Technology Infrastructure Library」の略であり、ITサービスマネジメントにおけるベストプラクティス(成功事例)をまとめ、ITサービス管理の考え方を整理したもので、ITサービス管理のフレームワークのことです。なお、2019年現在の最新バージョンは「ITIL 2011」です。
「ITIL」に関する問題(令和3年 問45)
ITILに関する記述として,適切なものはどれか。
出典:令和3年度 春期 ITパスポート試験公開問題 問45
ア. ITサービスの提供とサポートに対して,ベストプラクティスを提供している。
イ. ITシステム開発とその取引の適正化に向けて,作業項目を一つ一つ定義し,標準化している。
ウ. ソフトウェア開発組織の成熟度を多段階のレベルで定義している。
エ. プロジェクトマネジメントの知識を体系化している。
正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!
ア. ITサービスの提供とサポートに対して,ベストプラクティスを提供している。
正解です。
イ. ITシステム開発とその取引の適正化に向けて,作業項目を一つ一つ定義し,標準化している。
不正解です。
ウ. ソフトウェア開発組織の成熟度を多段階のレベルで定義している。
不正解です。
エ. プロジェクトマネジメントの知識を体系化している。
不正解です。
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