「ネットワーク(LAN・WAN)」「RAID」の解説
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「LAN」とは、「Local Area Network」の略であり、建物内などの、比較的狭く限定された範囲のネットワークのことです。
「LAN」は、企業や家庭内のネットワークであり、インターネットとは異なり、閉じたネットワークであります。構築や、管理は利用する企業や家庭が行います。
また、「LAN」などの企業や家庭内ネットワークに存在する自由に使用できるIPアドレスを「プライベートIPアドレス」と呼ばれます。
次に、「WAN」とは、「Wide Area Network」の略であり、地理的離れた地点に設置されたLAN間を結ぶ、比較的広い範囲のネットワークのことです。
「WAN」は、「LAN」と「LAN」を結ぶネットワークであり、通信事業者が「本社ー支社」間、「支社ー支社」間など、離れた地域を結ぶ「WANサービス」を提供しています。
また、「WAN」側やインターネットで相手と通信するために持つ、他のIPアドレスと重複しない一意のIPアドレスを「グローバルIPアドレス」と呼ばれます。
◆確認問題
建物内などに設置される比較的狭いエリアのネットワークを( a )といい,地理的に離れた地点に設置されている ( a )間を結ぶネットワークを ( b )という。一般に,( a )に接続する機器に設定するIPアドレスには,組織内などに閉じたネットワークであれば自由に使うことができる( c )が使われる。
出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験公開問題 問61
a | b | c | |
ア | LAN | WAN | グローバル IPアドレス |
イ | LAN | WAN | プライベート IPアドレス |
ウ | WAN | LAN | グローバル IPアドレス |
エ | WAN | LAN | プライベート IPアドレス |
◆確認問題の解答(イ) (a)= 「LAN」、(b) = 「WAN」、(c)=「プライベートIPアドレス」、解説・・・確認問題より上記の説明文(解説文)で記載されているため、解説は割愛します。
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「RAID」とは、「Redundant Arrays of Inexpensive Disks」の略であり、複数のハードディスク(HDD)を組み合わせることで一つのドライブのように、認識・表示させる技術のことです。
RAID0から、RAID6までの7種類のRAIDレベルがあります。よく利用されるRAIDは、RAID0・RAID1・RAID5・RAID6です。また、各RAIDレベルを組み合わせることで、必要な信頼性と速度を両立させることが出来ます。ここで、各RAIDのレベルを紹介します。
「RAID0」は、「ストライピング」とも呼ばれます。データをブロック単位に分割し、複数のディスクに分散して配置することで読み込み・書き込み速度を向上します。また、冗長性がないため、ディスクに障害が発生した場合、全てのデータが消失します。
「RAID1」は、「ミラーリング」とも呼ばれます。同じデータを二つのディスクに書き込むため、片方のディスクに障害が発生した場合でも、データは消失しません。
「RAID2」の冗長化機構は、ハミング符号(データの誤りを検出・訂正できる線型誤り訂正符号の一つ)で、ストライプ単位は1ビットである。ハミングコードによるビット単位のデータ修復が常に必要なほど、ハードディスクの信頼性は低くないので、実用性がなく、製品は市販されていません。
「RAID3」は、データをバイト(ビット)単位で分割し、並列に書き込みます。エラー訂正コード(パリティコード)を付加することで、エラー訂正・データ復旧を可能にします。
「RAID4」は、「RAID3」のデータ処理単位をブロック単位にしたものです。データをブロック単位で分割し、並列にディスクに書き込み、エラー訂正コード(パリティコード)を固定した「パリティディスク」に書き込みます。読み出しは高速であるが、書き込みは「パリティディスク」にアクセスが集中するため、遅くなります。
「RAID5」は、「RAID4」で固定していた「パリティディスク」をブロック単位にすることで、「パリティディスク」へのアクセス集中を防ぎます。
「RAID6」は、「RAID5」の「パリティディスク」1台を2台に増やすことで、2台同時にディスクが故障した場合もデータ回復が可能です。
◆確認問題
複数のハードディスクを論理的に一つのものとして取り扱うための方式①~③のうち,構成するハードディスクが1台故障してもデータ復旧が可能なものだけを全て挙げたものはどれか。
出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験公開問題 問62
① RAID5 ② ストライピング ③ ミラーリング
ア.①, ② イ.①, ②, ③ ウ.①, ③ エ.②, ③
◆確認問題の解答(ウ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り
- ①RAID5 : 復旧出来る。1台のディスクが故障しても他のディスクに残った「パリティビット」を用いて、故障したディスクを復旧出来ます。
- ②ストライピング:復旧出来ない。分散して書き込むを行うだけ(データの冗長化をしない)ため、故障時にデータを復旧出来ない。
- ③ミラーリング:復旧出来る。同じデータが複数のディスクに保存されているので、1台のディスクが故障しても正常なディスクのデータを用いて復旧出来る。
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