「TPM」「サーバ仮想化」の解説
TPMとは?
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「TPM」とは、「Trusted Platform Module」 の略であり、PCにおいてセキュリティに関する各種機能(暗号化/復号や鍵ペアの生成、 ハッシュ値の計算、デジタル署名の生成・検証など)を備えたデバイス、もしくはチップであり、国際標準規(ISO/ISE 11889)に則ったものです。
「TPM」は、PCのマザーボード上に直付けされるセキュリティチップであり、「I/O」「暗号処理」「不揮発性ストレージ」「汎用メモリ」の4つに分類することができます。
「TPM」により提供される機能は、以下があげられます。
- OSやアプリケーションの改ざん検知
- 端末認証
- ストレージ全体の暗号化
TPMに関する問題
◆確認問題
IoT機器やPCに保管されているデータを暗号化するためのセキュリティチップであり,暗号化に利用する鍵などの情報をチップの内部に記憶しており,外部から内部の情報の取出しが困難な構造をもつものはどれか。
出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問73
ア. GPU イ. NFC ウ. TLS エ. TPM
◆確認問題の解答(エ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。
- ア(GPU):「GPU」は、「Graphics Processing Unit」の略であり、コンピュータにおいて、画像処理を専門に担当するハードウェア部品のことです。
- イ(NFC):「NFC」は、「Near Field Communication」の略であり、至近距離での無線通信について定めた国際標準規格で、非接触型ICカードの技術に基づき開発されたものです。
- ウ(TLS):「TLS」は、「Transport Layer Security」の略であり、認証、改ざん検知、暗号化通信などの機能を提供するセキュリティプロトコルのことです。
- エ(TPM):正解です。「TPM」は、セキュリティチップです。
サーバ仮想化とは?
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「サーバ仮想化」とは、1台のサーバ(物理サーバ)を複数台の仮想サーバに分割して、利用する仕組みのことです。それぞれの仮想サーバで、OSやアプリケーションを実行でき、あたかも独立したコンピュータのように使用ができます。
「サーバ仮想化」のメリット(特徴)は、以下の通りです。
- サーバ台数の集約・運用の効率化:複数台のサーバを1台に集約することで、サーバリソースを有効に活用ができます。
- 最新ハードウェアで、既存アプリケーションを稼働:新しいOSに対応しない既存のアプリケーションも、仮想化環境を構築すれば、最新のサーバ上で運用ができ、万一のハードウェア障害時もサポートを受けられる場合もあります。
- 事業継続・災害対策:メインサイトで、地震などの災害が発生して業務継続が困難になった時、仮想サーバのシステム部分とデータ部分を、バックアップサイトの仮想化環境にコピーし、同じシステム環境を速やかに立ち上げることで、短期間で業務再開ができます。
- 開発・評価環境の効率化:開発・評価の現場では、複数台のサーバやさまざまなOS環境を常に用意しておくことが必要です。サーバ仮想化を導入することで、多様な開発・評価環境を容易かつ、すばやく構築できるため、サーバ台数の削減とともに、コスト低減、開発期間の短縮ができます。
サーバ仮想化に関する問題
◆確認問題
サーバ仮想化の特長として,適切なものはどれか。
出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問74
ア. 1台のコンピュータを複数台のサーバであるかのように動作させることができるので,物理的資源を需要に応じて柔軟に配分することができる。
イ. コンピュータの機能をもったブレードを必要な数だけ筐体に差し込んでサーバを構成するので,柔軟に台数を増減することができる。
ウ. サーバを構成するコンピュータを他のサーバと接続せずに利用するので,セキュリティを向上させることができる。
エ. サーバを構成する複数のコンピュータが同じ処理を実行して処理結果を照合するので,信頼性を向上させることができる。
◆確認問題の解答(ア)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。
- ア:正解です。「サーバ仮想化」の説明です。
- イ:「ブレードサーバ」の特長です。
- ウ:「スタンドアロン」の特長です。
- エ:「デュアルシステム」の特長です。
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