「ISO」「評価点の計算(計算問題)」「会計(計算問題)」の解説

2020年12月13日

ISOとは?

「ISO」とは、「 International Organization for Standardization(国際標準化機構)」の略であり、スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関のことです。ISOの主な活動は、国際的に通用する規格の制定で、ISOが制定した規格をISO規格と呼ばれます。

「ISO」マネジメントシステムは、以下の種類があります。

  • ISO9001(品質マネジメントシステム)
  • ISO14001(環境マネジメントシステム)
  • ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)
  • ISO22000(食品安全マネジメントシステム)
  • ISO45001(労働安全マネジメントシステム)

「ISO」の認証制度は、「第三者認証制度」が採用されています。「ISO」が直接規格の認証を行うのではなく、「IAF」に加入している「認定機関」から認定を受け、「認証機関」が審査・認証を行う制度になっています。この「第三者認証制度」により、不正なしに審査されることから、世界でISO認証を受ける企業(組織)は、しっかりしている企業(組織)とみなされることが期待されます。

ISOに関する問題

◆確認問題

ISO(国際標準化機構)によって規格化されているものはどれか。
 ア. コンテンツマネジメントシステム
    イ. 情報セキュリティマネジメントシステム
    ウ. タレントマネジメントシステム
    エ.  ナレッジマネジメントシステム

出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問14

◆確認問題の解答(イ)、解説・・・各選択肢のうち、ISOにより規格化されているのは、「情報セキュリティマネジメントシステム(イ)」のみになります。

評価点の計算に関する問題

◆確認問題

RFPに基づいて提出された提案書を評価するための表を作成した。最も評価点が高い会社はどれか。ここで,◎は4点,○は3点,△は2点,×は1点の評価点を表す。また,評価点は,金額,内容,実績の各値に重み付けしたものを合算して算出するものとする。
 ア.  A社
 イ.  B社
   ウ.  C社
   エ.  D社

出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問15

◆確認問題の解答(イ)、解説・・・解説は、次の通り。

上記スライドの確認問題を用いて解説をします。評価点に、評価項目ごとの重みを乗じたものを合算して企業ごとの総合点を算出していきます。

  • ア(A社):金額2点、内容4点、実績1点のため、2 × 3 + 4 × 4 + 1 × 1 = 23点
  • イ(B社):金額4点、内容3点、実績1点のため、4 × 3 + 3 × 4 + 1 × 1 = 25点
  • ウ(C社):金額2点、内容3点、実績4点のため、2 × 3 + 3 × 4 + 4 × 1 = 22点
  • エ(D社):金額3点、内容2点、実績3点のため、3 × 3 + 2 × 4 + 3 × 1 = 20点

会計に関する問題

◆確認問題

ある会社の昨年度の売上高は3,000万円,年度末の在庫金額は600万円,売上総利益率は20%であった。このとき,在庫回転期間は何日か。ここで,在庫回転期間は簡易的に次の式で計算し,小数第1位を四捨五入して求める。
在庫回転期間=(期末の在庫金額÷1年間の売上原価)×365

 ア.  58
イ.  73
   ウ.   88
   エ.   91

出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問16

◆確認問題の解答(エ)、解説・・・解説は、次の通り。

上記スライドの確認問題を用いて解説をします。

まず、売上原価を求めまていきます。「売上総利益率」は、売上高に対する売上総利益の割合で、「売上総利益」とは「売上高-売上原価」で、算出されます。「売上総利益率」が20%であれば、「売上原価」は、売上高の80%の金額であったとわかります。そのため、「売上原価」は以下で算出されます。

売上原価=3,000万円×80%=2,400万円

よって、「在庫回転期間」は、設問の値と上記「売上原価 」とより、以下で算出されます。

在庫回転期間 =(期末の在庫金額 ÷ 1年間の売上原価 )× 365  = (600 ÷ 2,400)× 365 = 0.25 × 365= 91.25日 → (小数第1位を四捨五入) → 91日