「不正アクセス行為」「STP分析」の解説

2020年12月13日

不正アクセス行為とは?

「不正アクセス行為」とは、ID・パスワードによるアクセス制御機能が付与されている情報機器やサービスに対し、他人のID・パスワードを入力や、脆弱性を突く等して、本来は権限がないのに、不正に利用できる状態にする行為のことです。

「不正アクセス禁止法」にて「不正アクセス行為」は禁止と定められています。「不正アクセス行為」をした者は、「3年以下の懲役又は100万円以下の罰金」の罰則となる場合があります。

「不正アクセス行為」は、「なりすました行為」と「セキュリティ・ホールを攻撃する行為」の2つの行為が当てはまります。

「なりすまし行為」は、ID・パスワードなどによるアクセス制御機能が付与されている情報機器やサービスに対し、他人のID・パスワードを無断で入力する行為です。

「セキュリティ・ホールを攻撃する行為」は、攻撃用のプログラム等を用いることで、特殊なデータを入力し、アクセス制御機能を回避し、ID・パスワードなどで制限されているコンピュータの機能を利用する行為です。

「不正アクセス禁止法」の解説、関連問題は、以下リンク先の「不正アクセス禁止法の解説」を参照下さい。

不正アクセス禁止法に関する問題

◆確認問題
表はコンピュータa~dのネットワーク接続(インターネットなどのオープンネットワークに接続,又はローカルエリアネットワークに接続)の有無及びアクセス制御機能の有無を示したものである。コンピュータa~dのうち,不正アクセス禁止法における不正アクセス行為の対象になり得るものはどれか。
 ア.  コンピュータa
 イ.  コンピュータb
    ウ.  コンピュータc
    エ.  コンピュータd

出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問1

ネットワーク接続アクセス制御機能
コンピュータa
コンピュータb
コンピュータc
コンピュータd

◆確認問題の解答(ア)、解説・・・不正アクセス行為の定義に照らし合わせ、不正アクセス行為の対象となるのは、「ネットワーク接続」と「アクセス制御機能」ともに「有」となっている「コンピュータa」の(ア)が正解です。

STP分析とは?

STP分析とは、「Segmentation(市場の細分化)」「Targeting(標的市場の決定)」「Positioning(市場優位性)」の頭文字を取り、この3要素で行う、マーケティングにおける分析手法のことです。

「STP分析」では、ターゲットとなる市場や顧客を絞り、自社の立ち位置を把握することで、競争優位を確保するという分析手法です。マーケティングにおいて、初期フェーズにサービス内容や価格などを決める時に用いられます。

ここで、STP分析の3要素「Segmentation(市場の細分化)」「Targeting(標的市場の決定)」「Positioning(市場優位性)」の各要素の分析内容について見ていきます。

  1. Segmentation(市場の細分化):「年齢」、「性別」、「家族構成」、「職業」、「所得」、「ライフスタイル」などの軸で、顧客を同質のグループに分類します。
  2. Targeting(標的市場の決定):細分化をしたグループの中から、自社製品のコンセプトや価格などをもとに、どの顧客(市場)を選ぶか決めます。
  3. Positioning(市場優位性):2つの軸(例:価格と品質など)を立てることで、ターゲット設定した顧客(市場)におけるポジションを明確化します。

STP分析に関する問題

マーケティング戦略の策定において,自社製品と競合他社製品を比較する際に,差別化するポイントを明確にすることを表す用語として,適切なものはどれか。
 ア. インストアプロモーション
    イ. ターゲティング
    ウ. ポジショニング
    エ. リベート

出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問2

◆確認問題の解答(ウ)、解説・・・各選択肢の用語は、次の通り。

  • ア(インストアプロモーション):店頭で行う販売促進活動全般を指す言葉のことです。
  • イ(ターゲティング):複数の候補から、自社が競争優位を得やすく、参入すべき市場セグメントを選定することです。
  • ウ(ポジショニング):正解です。市場における自社製品の位置付け(ポジション)を明確化し、どの立場で他社製品と競争するかを決定します。
  • エ(リベート):自社製品の販売促進のため、商品の取引高に応じ、メーカから小売業者に支払われる代金の割戻しや販売手数料のことです。