「RFID」「PEST分析」の解説

RFIDとは？

「RFID」とは、「Radio Frequency Identifier（無線IDタグ）」の略であり、無線電波を用いて記憶媒体であるRFタグに登録された情報を非接触で読み書きする仕組みのことです。

「RFID」の特徴は以下の通りです。

• 非接触でデータの読み書きが可能です。
• 電波や電磁界で交信するため、タグの表面が見えなくても機能します。
• 複数のタグの一括読み取りができます。

ここで、「RFID」の実例を紹介します。

• 交通系ICカード（suica・pasumo）：非接触カードで交通料金の「支払い」が出来ます。
• スシロー：回転寿司チェーン店の「スシロー」にて、回転寿司の皿の裏にRFIDタグを貼り付け、長時間回っている寿司を排除するなど「鮮度管理」をします。
• ユニクロ：販売する衣類にRFタグを貼ることで、レジを通過していない場合がブザーがなり「万引き防止」や、レジにて複数の商品のタグを一括で読み取り「レジの待ち行列を防止」することができます。

RFIDに関する問題（令和元年問31）

◆確認問題

RFIDの活用によって可能となる事柄として，適切なものはどれか。
　ア.  移動しているタクシーの現在位置をリアルタイムで把握する。
　イ.  インターネット販売などで情報を暗号化して通信の安全性を確保する。
   ウ.  入館時に指紋や虹彩といった身体的特徴を識別して個人を認証する。
   エ.  自本の貸出時や返却の際に複数の本を一度にまとめて処理する。

出典：令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問31

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PEST分析とは？

「PEST分析」とは、自社を取り巻くマクロの環境要因に注目し、事業の戦略立案などに活かすためのフレームワークのことです。なお、「PEST」とは、「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」の頭文字を合成したものです。

「PEST分析」にて、「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」の各要因で分析する項目例は、以下の通りです。

• Politics(政治)：法律、法改正、条例、税制、政権交代　 など
• Economy(経済)：経済状況、経済成長、所得変化、経済水準、為替、原油、株価、金利　など
• Society(社会)：子高齢化、人口動態、流行、世論、価値観、習慣、宗教、教育　など
• Technology(技術)：イノベーション、特許、インフラ　 など

ここで、「PEST分析」を実施する目的を紹介します。

自社がおかれている環境を把握する場合、大きく分類して「内部環境」と「外部環境」の2つの分析が必要になります。

「内部環境」の分析を行う場合は、製品、サービスなどの分析、営業力の分析、コスト分析が大きな柱となります。
一方、「外部環境」の分析を行う場合は、「ミクロ環境」と「マクロ環境」の分析が大きな柱となります。

「ミクロ環境」は、市場の規模、成長性、競合調査、流通面、ユーザー分析など、自社業界内や競合関係など一定の自社がコントロールが可能な環境を指します。
一方、「マクロ環境」は、政治、経済、環境など組織の外部環境で自社がコントロールできない業界外の環境を指します。

「PEST分析」では、「外部環境」のなかの「マクロ環境」を取り扱います。「マクロ環境」を分析することで、自社にとって脅威となる要因や、追い風となる要因をいち早く予測することができます。

PEST分析に関する問題（令和元年問32）

◆確認問題

一般消費者向けの製品を製造しているA社では，新製品の開発に当たって，市場を取り巻くマクロ環境を政治，経済，社会，技術の観点について分析することにした。このときに収集すべき情報として，最も適切なものはどれか。
　ア.  競合企業の経営戦略
　イ.  競合企業の財務状況
   ウ.  主要仕入先の原材料価格
   エ.  我が国の高齢化率

出典：令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問32

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