コンプライアンスとは?
コンプライアンスとは、「法令遵守」と訳され、企業や組織などが、法令、規則、社会規範、倫理などを遵守し、社会に対し、公平、公正に業務を遂行することです。
「コンプライアンス」で、遵守すべき範囲は、どこまでと明確に定義されていませんが、法令遵守をすることは当然であり、社内規定・ルール・社会規範(倫理・道徳・社会貢献)範囲で、自発的な取り組みとして行なわれています。
コンプライアンスで守るべき範囲はもともと法令が中心でしたが、近年は就業規則などの企業規範、モラルや道徳といった社会規範にまで広がってきています。法令に違反していなくても、倫理的に問題があると思われる行為が注目を集めやすくなっています。
企業の信用やブランド力の向上には、法令遵守は当然であり、社会規範の遵守(倫理、道徳、社会貢献)をすること(「コンプライアンス」を遵守すること)が求めれます。
なお、コンプライアンスと似た概念・用語のひとつに、「コーポレートガバナンス(corporate governance:企業統治)」があります。
コーポレートガバナンスとは、企業を健全に運営するための管理体制のことをさした用語になります。コンプライアンスを徹底する目的においては、企業とステークホルダーの関わりが透明性を持つための規定をつくったり、健全な管理体制を構築する必要があります。
ここで、コンプライアンス違反の例を紹介していきます。
- 労働問題(セクハラ、パワハラ、残業未払い、不正解雇など)
- 不正受給(助成金、補助金など)
- 粉飾決算など不正会計
- 個人情報流出
- 偽造事件(通貨偽造罪、有価証券偽造罪、文書偽造罪など)
- 食品の衛生
- 著作権侵害
- 景品表示法違反
- 出資法違反
企業は、一度、コンプライアンス違反が起きてしまうと社会的信頼を取り戻すことは困難になります。問題が起きる前に、可能な限りの対策を行うことが必要になります。
コンプライアンス違反をしないために企業が対策を紹介します。以下対策を行うことが重要です。
- コンプライアンス研修を行う
- 情報管理マニュアル・ルールを定める
- 労務管理ルールを定め、周知させる
- 社内のコンプライアンス管理体制を構築する
コンプライアンスに関する問題(令和5年問25)
企業の行為に関する記述a~cのうち,コンプライアンスにおいて問題となるおそれのある行為だけを全て挙げたものはどれか。
a. 新商品の名称を消費者に浸透させるために,誰でも応募ができて,商品名の一部を答えさせるだけの簡単なクイズを新聞や自社ホームページ,雑誌などに広く掲載し,応募者の中から抽選で現金10万円が当たるキャンペーンを実施した。
b. 人気のあるWebサイトを運営している企業が,広告主から宣伝の依頼があった特定の商品を好意的に評価する記事を,広告であることを表示することなく一般の記事として掲載した。
c. フランスをイメージしてデザインしたバッグを国内で製造し,原産国の国名は記載せず,パリの風景写真とフランス国旗だけを印刷したタグを添付して,販売した。
ア. a,b イ. a,b,c ウ. a,c エ. b,c
出典:令和5年度 ITパスポート試験公開問題 問25
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ア. a,b
不正解です。
イ. a,b,c
不正解です。
ウ. a,c
不正解です。
エ. b,c
正解です。
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