インクジェットプリンタとは?
「インクジェットプリンタ」とは、インクを粒子状にして吹きつけることで印刷を行うプリンタのことです。
インクジェットプリンタは、家庭用のプリンタとして広く普及している方式であり、構造が単純である上、印刷コストも抑えられるという特徴があります。
インクジェットプリンタ方式には、コンティニュアス型とオンデマンド型があり、家庭で用いられているものの多くはオンデマンド型になります。また、オンデマンド型には、発熱体によって気泡を発生させ、圧力でインクを発射するサーマルインクジェット方式と、電圧をかけることで変形したピエゾ素子を押し出すピエゾ方式の2つの形式があります。前者はキヤノン、後者はセイコーエプソンが採用しています。
インクジェットプリンタでは、色空間としてCMYKを用いており、マゼンタ(Magenta)、シアン(Cyan)、イエロー(Yellow)の3色のインクを用いて各色を表現しています。理論上では、この3色ですべての色が表現できるが、ブラックについては完全な黒として表現することが難しいため、ブラック(Black)のインクも併用しています。
インクジェットプリンターとレーザープリンターの比較
インクジェットプリンター | レーザプリンター | |
印刷方法 | 液体のインクを紙に噴射 | トナーパウダーを熱で紙に定着 |
得意な印刷 | コントラストの表現繊細な色 | はっきり・くっきりした印刷 |
おすすめの用途 | 写真など | プレゼン資料・文字など |
消費電力 | 少ない | 多い |
一般的に、インクジェットプリンターは家庭用、レーザープリンターは業務用、と区分されることが多いです。
カラーのレーザープリンターは、黒・青・赤・黄(ブラック・シアン・マゼンタ・イエロー)の4色のトナーパウダーを使います。インクジェットプリンターのような「グレー」や「ライトシアン」といった色のバリエーションはありません。そのため、レーザプリンターは、文字やプレゼン資料と言った「くっきり・はっきり」とした印刷は得意ですが、顔写真のような微細な色のコントラストが必要な印刷には向いていません。
また、レーザープリンターはトナーパウダーを溶かすために、小型の暖房器具くらいの電力を使います。一方、インクジェットプリンターの消費電力は、電球よりも少ないのが一般的です。また、プリンター本体が小型で軽いので、家庭で扱いやすいというメリットがあります。
ただし、インクジェットプリンターは、「水」を主成分とするインクならではの弱点として、「水に弱い」という点には注意が必要です。会議の資料などをインクジェットプリンターで印刷すると、機種によって程度の差はありますが、蛍光ペンを使うと文字が滲んでしまいます。レーザープリンターで印刷した書類には、この弱点はありません。
インクジェットプリンタに関する問題(令和4年問94)
インクジェットプリンタの印字方式を説明したものはどれか。
ア. インクの微細な粒子を用紙に直接吹き付けて印字する。
イ. インクリボンを印字用のワイヤなどで用紙に打ち付けて印字する。
ウ. 熱で溶けるインクを印字ヘッドで加熱して用紙に印字する。
エ. レーザ光によって感光体にトナーを付着させて用紙に印字する。
出典:令和4年度 ITパスポート試験公開問題 問94
正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!
ア. インクの微細な粒子を用紙に直接吹き付けて印字する。
正解です。
イ. インクリボンを印字用のワイヤなどで用紙に打ち付けて印字する。
不正解です。
ウ. 熱で溶けるインクを印字ヘッドで加熱して用紙に印字する。
不正解です。
エ. レーザ光によって感光体にトナーを付着させて用紙に印字する。
不正解です。
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