「インダストリー4.0」の解説 〜 ITパスポート R4年 問18 〜

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インダストリー4.0とは?

「インダストリー4.0」とは、「第四次産業革命」とも呼ばれ、ドイツ政府が提唱している概念で、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、ロボットなどを駆使し、より効率的な産業を実現する取り組みのことです。

「第1次産業革命」では、水力・蒸気機関を活用した機械製造設備が導入されました。「第2次産業革命」では、石油と電力を効率的に活用した大量生産が始まりました。「第3次産業革命」では、コンピューター・電子機器による情報革命(自動化)を起こしました。「第4次産業革命(インダストリー4.0)」は、「第3次産業革命」に続く歴史的な変化として位置付けられています。

インダストリー4.0の主眼は、スマート工場を中心としたエコシステムの構築になります。つまり、サプライチェーンの「全体最適化」を意味しています。人間、機械、その他の企業資源が互いに通信することで、各製品がいつ製造されたか、そしてどこに納品されるべきかといった情報を共有し、製造プロセスをより円滑なものにすること、さらに既存のバリューチェーンの変革や新たなビジネスモデルの構築をもたらすことを目的としています。

これらの仕組みの整備が進めば、例えば大量生産の仕組みを活用しながらオーダーメードの製品作りを行う「マス・カスタマイゼーション」が実現できます。

なお、インダストリー4.0の特徴は、ドイツ政府が旗振り役となって、産官学の連携が強力に推進されている点とも言えます。

ここで、インダストリー4.0の4つの設計原則について紹介します。

  1. 「相互運用性(Interoperability)」:機械やデバイス、センサーと人間を相互に接続し、通信を行うことになります。
  2. 「情報の透明性(Information Transparency)」:基本データによって実世界の仮想モデルを作成し情報を解釈可能にすることを指します。
  3. 「技術的アシスト」(Technical Assistance)」:人間にとって危険または困難な課題を支援することです。
  4. 「分散的意志決定(Decentralized Decision-making)」:観測データをサイバー空間で定量的に分析し、意思決定を自律化させることを意味します。

インダストリー4.0に関する問題(令和4年問18)

インダストリー4.0から顕著になった取組に関する記述として,最も適切なものはどれか。

ア.  顧客ごとに異なる個別仕様の製品の,多様なITによるコスト低減と短納期での提供

イ.  蒸気機関という動力を獲得したことによる,軽工業における,手作業による製品の生産から,工場制機械工業による生産への移行

ウ.  製造工程のコンピュータ制御に基づく自動化による,大量生産品の更なる低コストでの製造

エ.  動力の電力や石油への移行とともに,統計的手法を使った科学的生産管理による,同一規格の製品のベルトコンベア方式での大量生産

出典:令和4年度 ITパスポート試験公開問題 問18

正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!

ア.  顧客ごとに異なる個別仕様の製品の,多様なITによるコスト低減と短納期での提供

正解です。

イ.  蒸気機関という動力を獲得したことによる,軽工業における,手作業による製品の生産から,工場制機械工業による生産への移行

不正解です。

ウ.  製造工程のコンピュータ制御に基づく自動化による,大量生産品の更なる低コストでの製造

不正解です。

エ.  動力の電力や石油への移行とともに,統計的手法を使った科学的生産管理による,同一規格の製品のベルトコンベア方式での大量生産

不正解です。

インダストリー4.0

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