「プロジェクト・スコープ・マネージメント」「内部統制」の解説

2021年9月17日

「プロジェクト・スコープ・マネージメント」とは、プロジェクトにおいて、作業の範囲(スコープ)を明確化し、作業の遺漏や余剰を防ぐことで、プロジェクトの目標の達成を図るための管理(マネージメント)をすることです。

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また、「プロジェクト・スコープ・マネージメント」は、プロジェクトマネージメントの手法を体系化した「PMBOK」では、「プロジェクトを成功のうちに完了するために必要な全ての作業を含め、必要な作業のみを含めることを確実にするためのプロセスと活動」としています。なお、「PMBOK」では、「スコープマネージメント」も含む、10の知識エリアが定められています。10の知識エリアでは、以下が定められています。

  • スコープマネージメント
  • 品質マネージメント
  • コストマネージメント
  • タイムマネージメント
  • 調達マネージメント
  • 人的資源マネージメント
  • リスクマネージメント
  • コミュニケーションマネージメント
  • ステークホルダーマネージメント
  • 統合マネージメント

ここで、「PMBOK」で定義される「スコープ・マネージメント」を紹介します。

  1. スコープマネージメント計画:「スコープ・マネージメント」の活動指針となる方法を明記します。(「要求事項収集」の作成方法や「WBS」作成方法を記載します。)
  2. 要求事項収集(要件定義):関係者のニーズや要求事項を取り纏めた文書を作成します。
  3. スコープ定義(プロジェクト計画時):要求事項から、プロジェクトとその成果物やプロダクトに関し、詳細な記述書を作成します。
  4. WBS作成(プロジェクト計画時):「WBS」を作成することで、「スコープ記述書」を体系化して関係者の理解を得ます。(「WBS」とは「Work Breakdown Structure」の略であり、作業を分解して構造化する手法であり、プロジェクト全体の作業を洗い出し、プロジェクト計画に用います。なお、「WBS」はプロジェクト開始時の進捗管理にも用いられます。)
  5. スコープ妥当性確認:成果物が、「プロジェクト・スコープ記述書」、「WBS」に準じているかを確認します。
  6. スコープ・コントロール :プロジェクト・スコープと成果物スコープの状況を確認し、「プロジェクト・スコープ記述書」、「WBS」の内容に乖離がないか確認します。乖離があり、スコープに変更が必要な場合は、「変更管理プロセス」に挙げます。

◆確認問題

プロジェクト管理におけるプロジェクトスコープの説明として、適切なものはどれか。
   ア.プロジェクトチームの役割や責任 
 イ.プロジェクトで実施すべき作業
 ウ.プロジェクトで実施する各作業の開始予定日と終了予定日
   エ.プロジェクトを実施するために必要な費用

出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験公開問題 問42

◆確認問題の解答(イ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。

  • ア:「責任分担表」で定義すべきものです。
  • イ:正解です。「プロジェクト・スコープ」の説明です。
  • ウ:「プロジェクト・タイム」の説明です。
  • エ:「プロジェクト・コスト」の説明です。

「内部統制(Internal Control)」とは、企業や組織などにおいて、事業活動に係る全ての従業員が、遵守すべき社内規則(ルール)や仕組みのことです。

「内部統制」には、4つの目的と6つの要素があります。まず、4つの目的は、次の通りです。

  • 業務の有効性及び効率性」:業務に投じている「ヒト」・「モノ」・「コスト」・「時間」の活用を合理化します。
  • 「財務報告の信頼性」:決算書が、適切に作成されるよう財務情報(財務諸表)の「信頼性」を確保します。
  • 「事業活動に係る法令などの遵守」:法令、企業倫理などの守るべき規則(ルール)を遵守します。
  • 「資産の保全」:資産の取得、使用及び、処分を正規な手続き・承認のもとで行います。

次に、上記内部統制の4つの目的を機能させるために必要な、内部統制の6つの要素について紹介します。

  • 「統制環境」:内部統制に対する経営者及び社員の意識を高めることで、社内の規則(ルール)の適用と遵守によって、健全な企業運営が可能になることを、関係者が認識している状態です。
  • 「リスクの評価と対応」:内部統制の4つの目的を達成するために、阻害し得るリスクについて、調査・分析・対応をし、想定できる幅広い視点のリスクマネジメントが実施している状態です。
  • 「統制活動」:経営者が示す社内規定(ルール)を確実に実行するための方針とプロセスが存在している状態です。
  • 「情報と伝達」:内部統制を実施するために、必要な情報が、必要なタイミングで関係者へ伝達され、リスクに対する情報が関係者全員が認識されている状態です。
  • 「モニタリング」:内部統制が機能しているか継続的な監視(チェック)をしている状態です。
  • 「ITへの対応」:会社運営に欠かせないITを正しく導入し、適切な運用を実施している状態です。

◆確認問題

内部統制の考え方に関する記述a〜dのうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
  a 事業活動に関わる法律などを遵守し、社会範囲に適合した事業活動を促進することが目的の一つである。
b 事業活動に関わる法律などを遵守することは目的の一つであるが、社会規範に適合した事業活動を促進することまでは求められていない。
c 内部統制の考え方は、上場企業以外にも有効であり取り組む必要がある。
d  内部統制の考え方は、上場企業だけに必要である。
    ア.a, c  イ.a, d  ウ.b, c  エ.b, d

出典:平成31年度 春期 ITパスポート試験公開問題 問43

◆確認問題の解答(ア)、解説・・・各選択肢(a〜d)の解説は、次の通り。

  • a:正解です。法令遵守や社内外の規則を遵守することは、内部統制の目的の一つです。
  • b:不正解です。法令遵守は、内部統制の目的の一つです。
  • c:正解です。内部統制の考え方は、上場企業以外にも有効な考え方であり、取り組む必要があります。
  • d:不正解です。内部統制の考え方は、上場企業以外にも有効な考え方であり、取り組む必要があります。