「ソフトウェア保守」「品質評価(計算問題)」の解説

2020年12月13日

ソフトウェア保守とは?

「ソフトウェア保守」とは、現行のソフトウェアを改良と最適化していき、バグを修正していくプロセスのことです。

「ソフトウェア保守」に関する詳細解説、関連問題に関しては、下記リンク先を参照下さい。

ソフトウェア保守に関する問題

◆確認問題

システム開発後にプログラムの修正や変更を行うことを何というか。
    ア.  システム化の企画
    イ.  システム運用
    ウ.  ソフトウェア保守
    エ.  要件定義

出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問46

◆確認問題の解答(ウ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。

  • ア:「システム化の企画」は、経営の目的・目標を達成するため、必要なシステムに対する基本方針をまとめ、実施計画を策定する工程です。
  • イ:「システム運用」は、システム・ソフトウェア製品を使用し、運用することです。
  • ウ:正解です。「ソフトウェア保守」は、稼働中のシステムに対し、修正、変更を行うことです。
  • エ:「要件定義」は、システムやソフトウェアを開発又は、取得するにあたり、必要な機能・性能などを明確にする工程です。

品質評価に関する問題

上記スライドの確認問題を用いて解説します。

不良密度の下限値を「開発規模 × 0.25」、上限値を「開発規模×0.65」でを算出し、ABの各工程が下限値~上限値の範囲から逸脱していないかどうか確認します。

各機能の不良密度の結果は以下の表の通りです。

機能開発規模(ks)上限値(開発規模 × 0.25)上限値(開発規模 × 0.65)A工程の不良件数(件)B工程の不良件数(件)
機能1102.56.56  3  
機能22051314  ×10  
機能35012.532.510  ×40  
機能480205232  8  ×

上記より表から、各機能(選択肢)を見て行きます。

  • ア(機能1):機能1の開発規模は「10KS」のため、不良密度の下限値:「10×0.25=2.5件」、上限値:「10×0.65=6.5件」となります。A工程・B工程ともに、不良件数が2.5以上6.5以下に収まっています。
  • イ(機能2):機能2の開発規模は「20KS」のため、不良密度の下限値:「20×0.25=5件」、上限値:「20×0.65=13件」となります。A工程の不良件数が上限値(13)を上回っており、B工程の不良件数は5以上13以下に収まっています。
  • ウ(機能3):機能3の開発規模は「50KS」のため、不良密度の下限値:「50×0.25=12.5件」、上限値:「50×0.65=32.5件」となります。A工程の不良件数が下限値(12.5)を下回っており、B工程の不良件数は12.5以上32.5以下に収まっています。
  • エ(機能4):機能4の開発規模は「80KS」のため、不良密度の下限値:「80×0.25=20件」、上限値:「80×0.65=52件」となります。A工程の不良件数は20以上52以下に収まっていますが、B工程の不良件数が下限値(20)を下回っています。

本問題では、A工程では問題なく、B工程で問題がある機能を選ぶので、「機能4」(エ)が正解になります。