「ACID特性」の解説 〜 ITパスポート R4年 問77 〜

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ACID特性 とは?

「ACID特性」とは、関連する複数の処理を一つの単位として管理するトランザクション処理に求められる4つの特性 “Atomicity(原子性)”“Consistency(一貫性)” “Isolation(独立性)”“Durability(耐久性)”の頭文字をつなぎ合わせたものになります。

トランザクション処理は、連続する複数の操作が一体的に一つの処理や手続きを形成したものになります。例を挙げるとすると、銀行における口座間の送金処理は「送金元口座からの出金」と「送金先口座への入金」という二つの操作が一体不可分の関係となっています。「ACID特性」では、データベースシステムがこのような処理を扱う際に求められる以下の特性を4つ挙げています。

  • 原子性(Atomicity):トランザクションに含まれる個々の手順が処理全て実行される or 全く実行されない状態のいずれかで終わる性質になります。送金処理における出金と入金を一体的に扱うことなどが該当します。
  • 一貫性(Consistency):トランザクション処理の前後でデータの整合性が保たれ、矛盾の無い状態が継続される性質になります。例えば、送金トランザクションによって口座の残高の値が負になるといったことが、起きないようにすることが充てられます。
  • 原子性(Isolation):他のトランザクション処理から影響されない性質になります。例えば、送金処理の途上である「出金は実施済みだが入金は未実施」といった状態を外部から読み出されないよう排他制御などを行います。
  • 耐久性(Durability):障がいが発生しても更新結果は保持される性質になります。データ操作の時系列の記録をストレージなどに保存しておき、データ記録中に障害などで中断したら記録を元に更新を反映させるといった処理が行われます。

ACID特性に関する問題(令和4年問77)

トランザクション処理のACID特性に関する記述として,適切なものはどれか。

ア.  索引を用意することによって,データの検索時の検索速度を高めることができる。

イ.  データの更新時に,一連の処理が全て実行されるか,全く実行されないように制御することによって,原子性を保証することができる。

ウ.  データベースの複製を複数のサーバに分散配置することによって,可用性を高めることができる。

エ.  テーブルを正規化することによって,データに矛盾や重複が生じるのを防ぐことができる。

出典:令和4年度  ITパスポート試験公開問題 問77

正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!

ア.  索引を用意することによって,データの検索時の検索速度を高めることができる。

不正解です。

イ.  データの更新時に,一連の処理が全て実行されるか,全く実行されないように制御することによって,原子性を保証することができる。

正解です。

ウ.  データベースの複製を複数のサーバに分散配置することによって,可用性を高めることができる。

不正解です。

エ.  テーブルを正規化することによって,データに矛盾や重複が生じるのを防ぐことができる。

不正解です。

ACID特性

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