「テレマティクス」の解説 〜 ITパスポート R4年 問80 〜

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テレマティクス とは?

「テレマティクス」とは、車両などの移動体に通信システムを搭載して、リアルタイムに情報やサービスを提供するシステムのことです。

テレマティクス(Telematics)の語源は、テレコミュニケーション(Telecommunication:遠距離通信)とインフォマティクス(Informatics:情報処理)を合わせた造語になります。

日本においてテレマティクスは、「自動車などへの情報提供サービス」の意味で用いられることもあります。運転手が欲する情報を双方向通信によって、情報提供者から車に情報を送信すると共に、車からも走行情報などを送信します。自動車向けであることを強調する場合は自動車向けテレマティクス(カーテレマティクス)とも呼ばれます。

テレマティクスは、自動車などにおいて安全・安心機能の実現と、情報配信による利便性の向上を目的としています。安全・安心機能としてエアバッグ連動の自動緊急通報機能や車両盗難時の追跡機能、情報配信による利便性として、交通情報配信、電子メール、天気予報などがあります。

トヨタ自動車では、2000年に「ガズーメディアサービス(現トヨタコネクティッド)」が設立されG-BOOKサービスがスタートしました。G-BOOKサービスでは「エアバッグが稼働したら救護隊への自動通報を行う」「一定の走行距離を超えたら、ユーザーに点検を促すメールを送信する」といった顧客の安心と安全に向けて働くプル型のサービスになります。

いすゞ自動車では、「みまもりくん(現・MIMAMORI)」を2004年にサービスが開始されました。この商品は自社の車以外にも搭載でき、「車」「会社」「荷主」とネットワークで結びエンジンの情報(燃費等)や荷物の到着予定時刻を3者で共有できます。「改正省エネルギー法」により義務付けられるCO2の排出量等の報告事項を簡単に作成し、荷主や運送事業者に提出することができました。

なお、車と情報センターの常時接続を実現した自動車は、コネクテッドカーと呼ばれていて、現在では、各社で商用サービスされています。

テレマティクスの実用例として、テレマティクス保険があります。テレマティクス保険では、自動車に設置したテレマティクスサービスの端末機から走行距離、運転速度、急発進・急ブレーキといった運転情報の実績を取得し、実績に応じた保険料を算定する保険になります。

走行距離が短いと保険料が安くなり、長いと高くなる「走行距離連動型」と、運転速度が抑えられている、急発進、急ブレーキ、急ハンドルなど危険運転につながるような運転を行っていないと保険料が安くなる「運転行動連動型」の2種類があります。

過去の事故歴、違反歴が無いという実績で自動車保険料が下がる制度があるが、「実績」そのものが無い若年層にはこういった自動車保険料の割引は適用されません。過去数年分の実績ではなく、今の実績として「事故を起こしづらい優良ドライバー」であれば保険料が減額になるという「運転行動連動型」は公平性があると考える人が多く、テレマティクス保険の加入者が増えていると言われています。

テレマティクスに関する問題(令和4年問80)

自動車などの移動体に搭載されたセンサや表示機器を通信システムや情報システムと連動させて,運転者へ様々な情報をリアルタイムに提供することを可能にするものはどれか。

ア.   アクチュエータ

イ.   キャリアアグリゲーション

ウ.   スマートメータ

エ.   テレマティクス

出典:令和4年度  ITパスポート試験公開問題 問80

正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!

ア.   アクチュエータ

不正解です。

イ.   キャリアアグリゲーション

不正解です。

ウ.   スマートメータ

不正解です。

エ.   テレマティクス

正解です。

テレマティクス

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