【佐久市】タイムスリップ体験!青い窓枠が可愛い『旧中込学校』で明治の学び舎と擬洋風建築の魅力に触れる【長野歴史散歩】

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こんにちは!日本の古い建物や、その建物が歩んできた歴史に触れるのが大好きなRyo1です。

今回は、長野県佐久市に、とてもユニークで美しい歴史的建造物があると聞きつけ、訪ねてきました。その名も『旧中込学校(きゅうなかごみがっこう)』です。明治時代に建てられた、日本で最も古い近代的校舎建築の一つであり、その独特な姿は「擬洋風建築(ぎようふうけんちく)」の傑作として知られています。

私が実際に旧中込学校を訪れて感じた、タイムスリップしたかのような空間の魅力、細部に宿る建築美、そして明治の学び舎に響いていたであろう子どもたちの声に思いを馳せた時間について、歴史や建築に興味がある方、佐久市周辺の隠れた名所を探している方に向けて、写真と共にお届けします!

「擬洋風建築って何?」「旧中込学校の見どころは?」「佐久市でどこか面白いところないかな?」そんな疑問をお持ちの方に、きっと発見があるはず。ぜひ最後まで読んで、次回の旅の参考にしてくださいね!

目次

なぜ『旧中込学校』に惹かれたのか?~擬洋風建築と教育への情熱~

歴史的建造物を訪れるのが好きな私ですが、特に明治時代に建てられた「擬洋風建築」には強い関心があります。これは、西洋の建築技術やデザインを、日本の大工さんが見よう見まねで、あるいは学んだ技術を駆使して建てた、和と洋が混ざり合った独特のスタイルの建築です。均整が取れていながらも、どこか素朴で可愛らしい雰囲気があるものが多いのが特徴です。

『旧中込学校』は、そんな擬洋風建築の中でも、現存する小学校建築としては日本で最も古いものの一つであり、国の重要文化財にも指定されていると知りました。これはまさに、日本の近代化と教育制度の黎明期を物理的に物語る貴重な存在です。

また、この学校が、当時の地元の人々の熱意と寄付によって建てられた「住民立」の学校だったという歴史にも心を動かされました。新しい時代の教育を子どもたちに受けさせたいという、人々の強い願いが形になった建物だと知り、ぜひその場所に立ってみたいと思ったのが、今回の訪問の大きな動機です。単なる古い建物ではなく、人々の情熱や時代のエネルギーが詰まった場所だと感じたのです。

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佐久市中込へ:アクセスと周辺環境

旧中込学校は、長野県佐久市の中込という地区にあります。佐久市は、北陸新幹線が停まる佐久平駅があり、比較的アクセスしやすいエリアです。

私は今回、JR佐久平駅からJR小海線(こうみせん)に乗り換えて、最寄りの滑津駅まで向かいました。小海線は「八ヶ岳高原線」とも呼ばれ、のどかな田園風景や山々を眺めながら走るローカル線で、短い区間でしたが旅情を感じられました。

中込駅から旧中込学校までは、徒歩で約10分程度です。駅を出ると、落ち着いた住宅街に入っていきます。歩いていると、遠くからでも独特の塔を持つ建物が見えてきて、「あれかな?」と期待が高まります。

車でアクセスする場合も、上信越自動車道の佐久ICや佐久南ICから比較的近いです。学校の敷地内には駐車場も整備されていますので、車での訪問も安心です。

学校の周辺は、佐久市の中込地区の街並みが広がっています。賑やかな観光地というよりは、地元の生活が息づく、穏やかな雰囲気の町です。学校の存在感が際立っており、地域の人々にとって大切な場所であることが伝わってきます。

外観の魅力:青い窓枠と白い壁、そして愛らしい塔

いよいよ旧中込学校の前に到着です!まず目に飛び込んくるのは、その色鮮やかなステンドグラスと、真っ白な壁のコントラストです。西洋の建物に影響を受けていることは一目瞭然ですが、日本の青空によく映えるこの色使いや、屋根の形などに、独特の可愛らしさを感じます。

建物の中心部には、シンボルのような八角形の塔がそびえ立っています。塔の上部や、建物の屋根には、小さな屋根窓がいくつもついており、これもまた西洋建築らしさを感じさせる要素です。

全体的に左右対称で整ったデザインですが、細部を見ると、和風建築にも通じるような木材の使い方があったりと、まさに「擬洋風」という言葉がぴったりくる、ユニークな姿です。

青い窓枠は、明治時代のガラスを通して、中の様子を少しだけ伺わせるような、どこか神秘的な雰囲気も持っています。建物全体から、当時の人々が新しい時代、新しい学舎にかけた希望や誇りが伝わってくるようでした。

建物の中へ:100年の時を超えて響く学びの声

入口で、良心的な入館料(確か260円でした。)を支払い、中に入ります。一歩足を踏み入れた瞬間に感じたのは、木の香り、そして長い年月を経てきた建物の醸し出す独特の空気感でした。

床は、板張りです。歩くと、キュッ、キュッという心地よい音が響きます。この音を聞くだけで、「ああ、古い学校に来たんだな」と実感します。

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教室:学びの熱気が伝わる空間

まずは、各教室を見学します。教室の造りは非常にシンプルです。木製の机と椅子がきちんと並べられており、正面には黒板があります。

今は静まり返っていますが、100年以上前には、ここで多くの子どもたちが目を輝かせながら新しい知識を学んでいたのでしょう。先生の声、子どもたちの教科書を読む声、鉛筆で文字を書く音…そんな賑やかな声が聞こえてくるような気がしました。

教室には、当時の教科書やノート、筆記用具などが展示されています。今の教科書とは全く違う、歴史を感じさせる装丁や、書かれている内容を見ていると、明治時代の子どもたちが何を学んでいたのかを知ることができて興味深いです。算数の授業で使われたであろうそろばんや、理科の授業で使われたであろう実験道具なども展示されており、当時の教育現場をリアルに想像できます。

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校長室・職員室:学校運営の舞台裏

職員室といった、先生たちが使っていた部屋も見学できます。

当時のものと思われる机や椅子、書類棚などが配置されており、ここで先生たちが授業の準備をしたり、学校運営について話し合ったりしていたのだろうと想像できます。展示されている書類などを見ると、学校の創立や運営に関する当時の苦労や、教育への熱意が伝わってきます。

歴史的背景:地元の人々の情熱が生んだ学舎

旧中込学校は、明治8年(1875年)に開校しました。驚くべきは、国の補助金に頼らず、当時の旧中込村の人々が自分たちの費用と労力で建てたということです。これからの時代を生きる子どもたちに、新しい教育を受けさせたいという、地元の人々の教育にかける並々ならぬ情熱があったからこそ、このような立派な校舎が建てられたのです。

当時の日本では、学校という建物自体がまだ珍しい時代でした。そんな中で、西洋風の要素を取り入れたこの校舎は、子どもたちだけでなく、地域の人々にとっても、新しい文明や時代の変化を感じさせる、誇り高い存在だったことでしょう。

タイムスリップ体験:明治の息吹を感じる

旧中込学校を訪れることは、まさに「タイムスリップ」をするような体験でした。建物の中に入った瞬間に、空気感や匂い、そして響く音までもが、現代とは違うものに感じられます。

使い込まれた木の床や階段、シンプルながら機能的な教室、そして窓から見える変わらない自然の景色。それらが、100年以上前の人々の暮らしや、子どもたちが学んでいた様子を鮮やかに想像させてくれます。

当時の子どもたちが座っていたであろう椅子に腰掛けてみたり、黒板を眺めてみたり、窓の外を見てみたり。彼らが見ていたもの、感じていたものを少しでも共有できたような気がして、心が震えました。

歴史の教科書の中の出来事が、ここでは五感を伴うリアルな体験として迫ってきます。日本の近代化が、このような場所で、地域の人々の熱意と子どもたちの学びによって支えられていたのだということを、強く実感できました。

旧中込学校訪問のハイライト

  • 美しい擬洋風建築: 青い窓枠と白い壁、八角形の塔が印象的な、独特で可愛らしい外観。
  • 学び舎の雰囲気が残る教室: 木の机と椅子、黒板…当時の子どもたちの声が聞こえてきそうなリアルな空間。
  • 建築の細部に宿る職人技: 漆喰飾りや木材の組み方など、和洋折衷の工夫や高い技術が見られる。
  • 歴史を物語る展示品: 教科書や当時の写真などから、明治時代の教育や暮らしを知ることができる。
  • 塔からの眺め(見学可能であれば): 昔の子どもたちが見たであろう、新しい時代の街並みを見下ろせる。
  • 建物全体の空気感: 古い木造建築ならではの匂いや音、そして時代の重みを感じる静寂。
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訪問を検討している方へ:基本情報とアドバイス

  • 所在地: 長野県佐久市中込。JR滑津駅から徒歩約10分。
  • アクセス: JR佐久平駅から小海線に乗り換え。または車(駐車場あり)。
  • 開館時間・休館日: 季節によって変動する可能性もあるため、事前に佐久市の公式サイトなどでご確認ください。
  • 入館料: 大人は260円です。
  • 所要時間: じっくり見て回るなら、1時間~1時間半程度は見ておいた方が良いでしょう。
  • その他: 建物保護のため、靴を脱いで見学します。

旧中込学校訪問の【メリット・デメリット】

【メリット】

  • 非常に貴重な歴史的建造物: 日本の近代教育の歴史を物語る、唯一無二の存在。国の重要文化財。
  • 擬洋風建築の魅力: 独特で美しいデザインを間近で見られる。
  • タイムスリップ感を味わえる: 建物の雰囲気や展示から、明治時代の空気を感じられる。
  • 教育史に興味がある人に最適: 当時の教科書や教材など、学びに関する展示が充実。
  • 比較的アクセスしやすい立地: 佐久市にあり、新幹線駅からも遠すぎない。
  • 入館料が手頃: 価値の高い体験を気軽にできる。

【デメリット】

  • 大規模な観光施設ではない: エンターテインメント性は高くないため、歴史や建築に興味がないと退屈に感じる可能性。
  • 佐久市という立地: 軽井沢などの主要観光地からは少し離れているため、このためだけに訪問する場合は移動時間がかかる。
  • 見学内容が教育史と建築に特化している: 万人受けする内容ではない。
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総評:日本の近代化と教育への情熱を感じる場所

長野県佐久市にある『旧中込学校』は、単なる古い学校の建物ではありませんでした。それは、日本の近代化が始まった明治という時代、そして新しい時代の教育に情熱を燃やした地元の人々の思いが詰まった、生きている歴史遺産です。

擬洋風建築の独特な美しさ、学び舎としての機能的な造り、そしてそこで過ごしたであろう人々の気配。それら全てが合わさって、訪れる者に強い印象を与えます。

教科書で学んだ歴史が、ここでリアルな空間として迫ってくる。そんな貴重な体験ができる場所です。歴史や建築が好きなら、佐久市を訪れる機会があるなら、ぜひ少し足を延ばして、この『旧中込学校』を訪れてみてください。

青い窓枠の向こうに、明治の子どもたちがどんな未来を見ていたのか。そんなことを想像しながら建物の中を歩く時間は、きっとあなたの心に何か温かいものを残してくれるはずです。

この記事が、あなたの旧中込学校訪問のきっかけとなれば嬉しいです!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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