本講座では、統計の基本から応用までの知識を身に付けることができる講座になっております。そこで、第22回では、「仮説検定 ⑤」として、統計学の知識として必要な確率と、確率変数について紹介していきます。(高校数学を履修していること(高校数学レベルの数学が身についていること)が、前提の講座になっています。)
今回は、前回(第21回)の講座の続きになります。以下リンク先を参照下さい。
二項分布・ポアソン分布・多項分布に関する検定方法について記述します。
まず、1標本の場合について述べます。
まず、両側検定問題について考えます。
実際にはαに応じ、a,b,ra,rbを決めることは煩雑であるため、正規分布の近似を利用した検定を行うことが多い。この検定はUMPU testではないこと、有意水準も正確にはαに一致していないことに注意が必要であるが、nが十分大きい時、上の検定とほぼ同じになる。以上より、次のようになる。
片側検定において、より簡便な正規分布による近似を求める場合が多い。この場合、有意水準が正確にαにならないが、有意水準の元でのUMP testであることが保証されている。
上記仮設検定問題は、UMPU testが存在するが、棄却限界の決定が煩雑になるため、ポアソンの平方根変換による正規近似を用いた検定が利用される。
◆出題用語(本講座で出題された用語をまとめます。下記用語の意味がわからない場合は本講座を復習してみてください。)
- 二項分布
- ポアソン分布
- 多項分布
- ベルヌーイ分布
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