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「イノベーション」「ジャスト・イン・タイム(Just In Time)」の解説

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イノベーションとは?

「イノベーション」とは、 経済や社会に影響するほどの変革によって「革新」を起こす事を指し、新たなものを想像し、変革を起こすことで経済や社会に価値を生み出すことです。

1912年、オーストリア出身の経済学者のヨーゼフ・シュンペーターが著書「経済発展の理論」を発表し、イノベーションには5つの理論があることを定義しています。5つの理論は以下の通りです。

  • 新しい生産物の創出(プロダクト・イノベーション):製品開発の分野で、他社と差別化できる新機軸の新商品を開発・販売することで、競争優位を達成する技術革新のことです。
  • 新しい生産方法の導入(プロセス・イノベーション):業務工程(開発・製造・物流など)の分野で、他社が真似できない画期的なプロセスを構築することで、競争優位を達成する技術革新のことです。
  • 新しい市場の開拓(マーケット・イノベーション):社外販売をしたり、代理店に委託販売してもらうなど、新規販売先を開拓することです。
  • 新しい資源の獲得(サプライチェーン・イノベーション):商品を作るための原材料の買い付け先や、仕入れ方法などを新規に開拓することです。
  • 新しい組織の実現(組織イノベーション):他社と契約するなど、新規の組織を作ることです。

イノベーションに関する問題

◆確認問題

製品の製造におけるプロセスイノベーションによって,直接的に得られる成果はどれか。
 ア. 新たな市場が開拓される。
    イ. 製品の品質が向上する。
    ウ. 製品一つ当たりの生産時間が増加する。
    エ. 歩留り率が低下する。

出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問22

◆確認問題の解答(イ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。

  • ア:「プロセスイノベーション」は生産工程における技術革新です。そのため、直接的に新たな市場が開拓はできません。「プロダクトイノベーション」であれば、製品に関する技術革新で新規市場の開拓に寄与することがあります。
  • イ:正解です。「プロセスイノベーション」では、主に、品質向上・生産効率化・コスト削減などの効果が得られます。
  • ウ:「プロセスイノベーション」では、生産効率化するため、製造工程で「プロセスイノベーション」が起これば、製品1つ当たりの生産時間は減少します。
  • エ:「歩留り率」は、製造工程において生じる不良品や目減りなどを除いて最終的に製品になる割合です。「歩留り率」が高いほど良いとされるため、「プロセスイノベーション」が起これば、「歩留り率」の上昇が期待できます。

ジャスト・イン・タイムとは?

「ジャスト・イン・タイム(Just In Time)」とは、トヨタ自動車が開発した生産管理システムであり、「必要なものを、必要なときに、必要なだけ」生産することを目的として、全ての工程が、後工程からの指示や要求に従って生産を行う方式のことです。

「ジャストインタイム」を利用することで、主に以下の効果が期待できると言われています。

  • 無駄がなくなる
  • 生産性が高まる
  • 短時間で大量生産できる
  • より少ないコストで生産できる

「ジャストインタイム」には、顧客の需要によって生産量や種類を平準化すること(平準化生産)に加え、ジャストインタイムの3原則があります。

「平準化生産」とは、生産量や種類、時間などを平均化することです。平準化することで、生産のバラツキ・無駄はなくせます。しかしながら、生産量や時間などバラツキが出ると、ジャストインタイムからは遠ざかり、無駄が発生します。

「ジャストインタイムの3原則」は以下の通りです。

  • 必要数でタクトを決める:必要数に応じてタクト(=生産にかける時間)を決めます。売れ行きにより、生産に必要な量は変動します。無駄を出さないために、売れ行きに見合った生産をする必要があります。必要なものを必要な分だけ、必要なスピードで生産する仕組みをつくる必要があります。
  • 後工程引取り:後工程の引取りは、かんばん方式を使った方法になります。最終工程の段階で、生産計画を指示し、後工程で使った部品を、使った分だけ前工程に取りに行きます。前工程は、後工程が持っていった分だけ生産すればよいため、分かりやすくなります。
  • 工程の流れ化:工程を円滑に進めるため、1つの製品の生産工程を1つの流れとして作ります。そうすることで、次に別の種類の製品をつくる際、設定の変更や生産ラインの切り替えがスムーズになります。

ジャスト・イン・タイムに関する問題

◆確認問題

Just In Timeの導入によって解決が期待できる課題として,適切なものはどれか。
 ア. 営業部門の生産性を向上する。
    イ. 顧客との長期的な関係を構築する。
    ウ. 商品の販売状況を単品単位で把握する。
    エ. 半製品や部品在庫数を削減する。

出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問23

◆確認問題の解答(エ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。

  • ア:「SFAシステム」の導入によって期待できる効果になります。
  • イ:「CRMシステム」の導入によって期待できる効果になります。
  • ウ:「POSシステム」の導入によって期待できる効果になります。
  • エ:正解です。「Just In Time」の導入によって期待できる効果になります。
ジャスト・イン・タイム

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