「アジャイル開発」の解説 〜 ITパスポート R6年 問40 〜

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アジャイル開発とは、システムやソフトウェア開発におけるプロジェクト開発手法の一つであり、小単位で実装とテストを繰り返し、開発を進める手法のことです。一般的に、従来の開発手法(ウォーターフォール)に比べ、開発期間が短縮される。

目次

アジャイル開発とは?

皆さん、今日は「アジャイル開発」について学びましょう。これは、最近のシステム開発でよく使われる、ちょっと変わった開発手法です。

アジャイル… 速いとか、俊敏な、みたいな意味ですよね?

その通り!アジャイル(Agile)には、「素早い」「機敏な」といった意味があります。アジャイル開発は、まさにその名の通り、変化に素早く対応できる、柔軟な開発手法なんです。

従来の開発と何が違うんですか?

従来の開発方法の代表例は「ウォーターフォール開発」です。ウォーターフォール開発では、計画、設計、開発、テストといった工程を、順番に、滝のように上から下へと進めていきます。

計画をしっかり立てて、順番に進める… それのどこが問題なんですか?

ウォーターフォール開発は、最初に全ての仕様を決定するため、開発の途中で仕様変更が起こると、大幅な手戻りが発生してしまうという問題があります。

確かに、最初から完璧な計画を立てるのは難しいですよね。

そうなんです。特に、変化の激しい現代では、開発中に顧客の要望が変わったり、技術が進化したりすることがよくあります。アジャイル開発は、このような変化に柔軟に対応するために生まれました。

アジャイル開発は、具体的にどうやって開発するんですか?

アジャイル開発では、開発を「スプリント」と呼ばれる短い期間(例えば1週間や2週間)に区切って行います。各スプリントで、計画、設計、開発、テストを行い、動作するソフトウェアの一部をリリースします。

短い期間で、何度も開発とテストを繰り返すんですね。

その通りです。そして、各スプリントの終わりには、顧客にフィードバックをもらい、次のスプリントでそれを反映します。このように、開発を進めながら仕様を柔軟に変更していくのが、アジャイル開発の特徴です。

アジャイル開発のメリットは何ですか?

アジャイル開発には、以下のようなメリットがあります。
素早いリリース: 早期に顧客に価値を提供できる。
柔軟な変更への対応: 仕様変更に柔軟に対応できる。
高い品質: 頻繁なテストとフィードバックで品質を向上できる。
チームの協力: 顧客や開発チームのコミュニケーションが活発になる。

逆に、デメリットはありますか?

アジャイル開発には、以下のようなデメリットもあります。
ドキュメント不足: 計画が流動的なため、詳細なドキュメントを作成しないことがある。
進捗管理の難しさ: 計画が変更されることが多いため、進捗管理が難しい場合がある。
メンバーのスキル: アジャイル開発では、メンバーの主体性やコミュニケーション能力が求められる。

アジャイル開発には、いろいろな手法があるんですよね?

はい、スクラム、エクストリームプログラミング(XP)、カンバンなどが代表的な手法です。

アジャイル開発について、よく分かりました!ありがとうございます。

アジャイル開発は、現代のシステム開発において重要な考え方です。しっかりと理解しておきましょう。

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アジャイル開発の概要

アジャイル開発とは、ソフトウェア開発において、短い開発サイクル(イテレーション)を繰り返しながら、柔軟に仕様変更に対応し、顧客のフィードバックを積極的に取り入れて開発を進める手法のことです。

従来のウォーターフォール開発とは異なり、計画・設計・開発・テストなどの工程を順番に進めるのではなく、機能ごとの開発とテストを短期間で繰り返し、段階的にシステムを完成させていきます。

アジャイル開発の特徴

アジャイル開発には、主に以下の特徴があります。

  1. 反復的な開発:
    • 開発を短い期間(スプリント)に区切り、各スプリントで計画・設計・開発・テストを行います。
    • スプリントの終わりには、動作するソフトウェアの一部をリリースします。
  2. 柔軟な変更への対応:
    • 開発の初期段階で詳細な仕様を決定せず、開発を進めながら顧客の要望や状況の変化に合わせて仕様を変更します。
  3. 顧客との協力:
    • 開発チームと顧客が密に連携し、頻繁なコミュニケーションとフィードバックを通じて、顧客のニーズに合ったシステムを開発します。
  4. 継続的な改善:
    • 各スプリントの終わりには、開発プロセスを振り返り、改善点を見つけて次のスプリントに反映します。

アジャイル開発の代表的な手法

アジャイル開発には、様々な手法がありますが、代表的なものとして、以下のものが挙げられます。

  1. スクラム (Scrum):
    • チーム開発を円滑に進めるためのフレームワークです。
    • 役割(プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発チーム)、イベント(スプリントプランニング、デイリースクラム、スプリントレビュー、スプリントレトロスペクティブ)、成果物(プロダクトバックログ、スプリントバックログ、インクリメント)などが定義されています。
  2. エクストリームプログラミング (XP):
    • 高品質なソフトウェアを迅速に開発するためのプラクティス(実践方法)集です。
    • ペアプログラミング、テスト駆動開発、リファクタリング、継続的インテグレーションなどが含まれます。
  3. カンバン (Kanban):
    • 作業の流れを可視化し、作業の仕掛かりを制限することで、効率的な開発を実現する手法です。
    • カンバンボードを用いて、タスクの状態(ToDo、進行中、完了など)を管理します。

アジャイル開発のメリット

アジャイル開発には、以下のようなメリットがあります。

  1. 素早いリリース:
    • 短い開発サイクルで動作するソフトウェアの一部をリリースできるため、顧客に早期に価値を提供できます。
  2. 柔軟な変更への対応:
    • 開発の途中でも仕様変更に対応できるため、顧客のニーズの変化に合わせたシステム開発が可能です。
  3. 高い品質:
    • 頻繁なテストとフィードバックを通じて、バグの少ない高品質なソフトウェアを開発できます。
  4. チームの協力:
    • 開発チームと顧客が密に連携することで、チームのコミュニケーションと協力関係が向上します。

アジャイル開発のデメリット

一方で、アジャイル開発には以下のようなデメリットも存在します。

  1. ドキュメント不足:
    • 計画が流動的なため、詳細なドキュメントを作成しない傾向があります。
  2. 進捗管理の難しさ:
    • 計画が変更されることが多いため、進捗管理が難しくなる場合があります。
  3. メンバーのスキル:
    • アジャイル開発では、メンバーの主体性とコミュニケーション能力が求められます。

アジャイル開発に関する問題(令和6年問40)

アジャイル開発に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 ア. 開発する機能を小さい単位に分割して、優先度の高いものから短期間で開発とリリースを繰り返す。

    イ. 共通フレームを適用して要件定義、設計などの工程名及び作成する文書を定義する。

    ウ. システム開発を上流工程から下流工程まで順番に進めて、全ての開発工程が終了してからリリースする。

    エ. プロトタイプを作成して利用者に確認を求め、利用者の評価とフィードバックを行いながら開発を進めていく。

出典:令和6年度  ITパスポート試験公開問題 問40

正しいと思う選択肢をクリックしてみてください!!!

ア. 開発する機能を小さい単位に分割して、優先度の高いものから短期間で開発とリリースを繰り返す。

正解です。

イ. 共通フレームを適用して要件定義、設計などの工程名及び作成する文書を定義する。

不正解です。

ウ. システム開発を上流工程から下流工程まで順番に進めて、全ての開発工程が終了してからリリースする。

不正解です。

エ. プロトタイプを作成して利用者に確認を求め、利用者の評価とフィードバックを行いながら開発を進めていく。

不正解です。

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