「プロジェクト要員数(計算問題)」「プロジェクト統合マネジメント」「プログラムのテスト手法」の解説

2020年12月13日

プロジェクト要員数に関する問題

◆確認問題

1対1で情報の伝達を行う必要があるプロジェクトチームにおいて,メンバが6人から10人に増えた場合,情報の伝達を行うために必要な経路の数は何倍になるか。
 ア.  1.5
 イ.  2.5
   ウ.  3
   エ.  6

出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問42

◆確認問題の解答(ウ)、解説・・・解説は、次の通り。

上記スライドの確認問題を用いて解説をします。

6人が相互に1対1の伝達を行う場合、その伝達経路数は、6人から2人を選ぶ組合せ数と同じになります。順列の公式を用いると、6人から2人を選ぶ組み合わせは次の通りです。6C2=(6×5)/(2×1)=15(通り)

同様に10人では、次の通りです。10C2=(10×9)/(2×1)=45(通り)

したがって、メンバーが6人から10人に増えた場合の経路数は、3倍増えることになります。よって、(ウ)が正解です。

プロジェクト統合マネジメントとは?

「プロジェクト統合マネジメント」とは、プロジェクトマネジメント活動のプロセスグループを統合的に管理、調整することを目的とした「PMBOK」の知識エリアのことです。

「プロジェクト統合マネジメント」の目的は、プロジェクトの目的を定め、目的達成のためにプロジェクト全体を管理することになります。なお、「プロジェクト統合マネジメント」の主な作業は以下の通りです。

  • プロジェクト憲章作成:プロジェクトの概要を記し、プロジェクト立上げの承認を得ます。
  • プロジェクトマネジメント計画書作成:補助計画書の定義や作成、調整方法を文章化します。
  • プロジェクト作業の指揮・マネジメント:計画に基づいてプロジェクトを実行し、成果物を作成します。
  • プロジェクト作業の監視・コントロール:プロジェクトの実績を評価し、計画に沿うよう調整します。
  • 統合変更管理:変更要求の承認を行い、成果物や計画書の変更を管理します。
  • プロジェクトやフェーズの終結:プロジェクトの全ての作業を完了させる活動を行います。

プロジェクト統合マネジメントに関する問題

◆確認問題

プロジェクトマネジメントの活動にはプロジェクトコストマネジメント,プロジェクトスコープマネジメント,プロジェクトタイムマネジメント,プロジェクト統合マネジメントなどがある。プロジェクト統合マネジメントにおいて作成されるものはどれか。
 ア. プロジェクト全体の開発スケジュール
    イ. プロジェクト全体の成果物の一覧
    ウ. プロジェクト全体の予算書
    エ. プロジェクト全体を,実行,監視,コントロールするための計画書

出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問43

◆確認問題の解答(エ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。

  • ア:「プロジェクト・タイム・マネジメント」で作成されます。
  • イ:「プロジェクト・スコープ・マネジメント」で作成されます。
  • ウ:「プロジェクト・コスト・マネジメント」で作成されます。
  • エ:正解です。「プロジェクト・統合・マネジメント」で作成されます。

プログラムテスト手法とは?

システム開発(アプリケーション開発)において、ソフトの詳細設計時に分割したモジュール(プログラム)ごとに、正しく動作するかテストをします。テストの手法として、大きく2種類(ブラックボックステスト・ホワイトボックステスト)があります。

「ブラックボックステスト」とは、主に、システムテストで用いられ、システムへの入力とそれに対して得られる出力だけに着目し、様々な入力に対して、仕様書通りの出力が得られるかどうか検証するテストのことです。

「ホワイトボックステスト」とは、プログラムやモジュールの単体テストで実施されるテスト手法のことで、内部構造に基づき仕様書通り動作するか検証するテストのことです。

プログラムテストに関する問題

◆確認問題

プログラムのテスト手法に関して,次の記述中のa,bに入れる字句の適切な組合せはどれか。
プログラムの内部構造に着目してテストケースを作成する技法を( a     )と呼び,( b )において活用される。

出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問44

◆確認問題の解答(エ)、解説・・・「プログラムの内部構造に着目して」と記載があるので、( a )は、「ホワイトボックステスト」が適当です。また、ホワイトボックステストは、主に単体テストで用いられる手法になります。よって( b )は、「単体テスト」が入ります。