「システム監査」「システム要件定義」の解説
システム監査とは?
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「システム監査」とは、企業や組織などにおいて、業務で使用している情報システムの信頼性・安全性・効率性などの点について、第三者の視点から、客観的に点検・評価することです。
「システム監査」に関する詳細解説、関連問題に関しては、下記リンク先を参照下さい。
システム監査に関する問題
◆確認問題
業務処理時間の短縮を目的として,運用中の業務システムの処理能力の改善を図った。この改善が有効であることを評価するためにシステム監査を実施するとき,システム監査人が運用部門に要求する情報として,適切なものはどれか。
出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問44
ア. 稼働統計資料
イ. システム運用体制
ウ. システム運用マニュアル
エ. ユーザマニュアル
◆確認問題の解答(ア)、解説・・・以下の通り
監査の目的は、「運用中の業務システムの処理能力の改善を図り、この改善が有効であること」を評価することです。評価のためには、改善前後の業務処理時間を知ることができる客観情報が必要になります。「稼働統計資料」には、「処理件数・実行時間・レスポンスタイムなど」が記録されているので、本題の目的に適切なものとなります。そのため、「ア」が正解です。
「システム運用体制(イ)」「システム運用マニュアル(ウ)」「ユーザマニュアル(エ)」では、業務処理時間が短縮されているかを判断するために、必要な情報を得られないため不正解です。
システム要件定義とは?
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「システム要件定義」とは、システムやソフトウェアの開発の上流工程の一部であり、実装すべき機能、満たすべき性能など明確にする作業のことです。
「システム要件定義」では、システムに求められる要件を明確にするため、開発するシステムの具体的な利用方法について分析し、システムの機能・能力・安全性・セキュリティ・システムテストの項目などを決定する工程です。
「システム要件定義」では、主に以下を定めます。
- システム化目標・対象範囲
- システムの機能・能力・
- ライフサイクル
- 業務・組織・利用者の要件
- 信頼性・安全性・セキュリティ・
- 人間工学・インターフェース・
- 操作・保守
- 設置条件・適格性確認要件
システム要件定義に関する問題
◆確認問題
会計システムの開発を受託した会社が,顧客と打合せを行って,必要な決算書の種類や,会計データの確定から決算書類の出力までの処理時間の目標値を明確にした。この作業を実施するのに適切な工程はどれか。
出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問45
ア. システムテスト
イ. システム要件定義
ウ. ソフトウェア詳細設計
エ. ソフトウェア方式設計
◆確認問題の解答(イ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。
- ア:「システムテスト」は、開発したシステムが要件を達成しているかどうかを検証する工程です。「システム要件定義」に定められた機能・能力が備わっているか確認(テスト)します。
- イ:正解です。「システム要件定義」はシステムに要求される機能・性能などを明確にする工程です。
- ウ:「ソフトウェア詳細設計」は、ソフトウェアの部品について、コーディング・コンパイル・テストを実施するレベルまでの詳細設計を行う工程です。
- エ:「ソフトウェア方式設計」は、ソフトウェア要件を実現するためのソフトウェア部品(モジュール)の構成を決定する工程です。
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