ターボブーストとは?
「ターボブースト」とは、マルチコアCPUにおいて、一部のコアを自動的に停止し、発熱量や消費電力を抑え、使用中のコアのクロック数を規定値より上げる技術のことです。なお、インテルのCore i5、Core i7シリーズ等に搭載されています。
マルチコアCPUで、シングルスレッドのアプリケーションを動作させた場合等、マルチコアCPUで常に全てのCPUが稼働している訳ではありません。そのため、「ターボブースト」では、この余力を稼働中のコアに振り分け、クロック数をアップさせることで処理能力の向上を図ります。
ここで、(一般的な4コアの場合を例に)上記スライドの図A〜図Dについて説明します。
- 図A:通常時の状態になります。 4コアが、定格のクロック数で動作しています。クロックアップが必要ない軽度の処理の場合になります。
- 図B:環境に応じ、2コアで充分と判断された場合、残りの2コアの電源をoffにし、動作する2コアのクロック数をあげます。
- 図C : 1コアだけに集中し、大きなクロックアップを図ることもあります。利用しない残りのコアの電源をoffにするため発熱が減り、その分、使っているコアの倍率を上げられます。
- 図D:4コア全て利用しても、電力に余裕がある場合は、全コアをクロックアップする場合もあります。
ターボブーストに関する問題
◆確認問題
ターボブーストとも呼ばれるコンピュータの処理性能向上技術に関する説明はどれか。
出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問95
ア. CPUと主記憶の間に配置して,主記憶の読み書きの遅さを補う。
イ. CPUの許容発熱量や消費電力量に余裕があるときに,コアの動作周波数を上げる。
ウ. 演算を行う核となる部分をCPU内部に複数もち,複数の処理を同時に実行する。
エ. 複数のコンピュータのCPUを共有して,膨大な量の処理を分散して実行する。
◆確認問題の解答(イ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。
- ア:「キャッシュメモリ」の説明になります。
- イ:正解です。「ターボブースト」の説明になります。
- ウ:「マルチプロセッサ」の説明になります。
- エ:「クラスタリング」の説明になります。
無線LANの周波数とは?
「2.4GHz」は、様々な家電製品・電子機器等で利用され、他の機器との干渉を受けやすく速度低下を起こしやすいが、遠くまで電波が届きやすい周波数帯です。
「5GHz」は、機器が少ないため、干渉を受けにくく、安定して通信が出来るが、あまり遠くには電波が届かず、通信が極端に不安定な周波数帯です。
無線LAN(IEEE802.11シリーズ)では、規格に応じ2.4GHz帯又は5GHz帯を利用します。
規格 | 策定年 | 周波数帯 | 公称最大速度 | 最大チャネル幅 |
11b | 1999年 | 2.4GHz | 11Mbps | 22MHz |
11a | 1999年 | 5GHz | 54Mbps | 20MHz |
11g | 2003年 | 2.4GHz | 54Mbps | 20MHz |
11n | 2009年 | 2.4GHz, 5GHz | 600Mbps | 20/40MHz |
11ac | 2014年 | 5GHz | 6.93Gbps | 80/160MHz |
「無線LAN」の解説詳細は、以下リンク先にも記載がございます。類似の確認問題も出題しておりますので、是非、参照下さい。
無線LANの周波数に関する問題
◆確認問題
無線LANで利用されている周波数帯の2.4GHz帯,5GHz帯に関する記述として,適切なものはどれか。
出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問96
ア. 2.4GHz帯と5GHz帯は,同じ室内では同時に使用できない。
イ. 2.4GHz帯は,5GHz帯と比べると障害物に強く電波が届きやすい。
ウ. 2.4GHz帯はWPA2の暗号化通信に対応しているが,5GHz帯は対応していない。
エ. 2.4GHz帯は家電製品の電波干渉を受けないが,5GHz帯は電波干渉を受ける。
◆確認問題の解答(イ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。
- ア:同じ室内で、「2.4GHz帯」と「5GHz帯」は、同時に使用できます。
- イ:正解です。「2.4GHz帯」では、壁や床などの障害物に強く、電波が遠くまで届きやすい特徴があります。
- ウ:「2.4GHz帯」と「5GHz帯」は、どちらもWPA2の暗号化通信に対応しています。
- エ:「2.4GHz帯」は、無線免許不要で利用できるため、電子レンジやコードレス電話等の多くの機器で、使用されています。したがって、「2.4GHz帯」は、その電波干渉を受けますが、「5GHz帯」は家電製品の電波干渉を受けません。
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