「プロジェクトマネジメント」「共通フレーム」の解説

2021年8月22日

プロジェクトマネジメントとは?

「プロジェクトマネジメント」とは、プロジェクトを遂行する計画を立て、プロジェクトの目的を達成できるようにコントロールしていくことです。なお、プロジェクトを遂行する上で、コスト・資源・時間などの制約条件を考慮することが求められます。

created by Rinker
¥2,299 (2022/05/22 22:58:16時点 Amazon調べ-詳細)

「プロジェクトマネジメント」の知識を体系化した「PMBOK」では、プロジェクトマネジメントを「プロジェクトの事業主体や他のステークホルダーの当該プロジェクトに対する要求事項を満足させるために、知識、スキル、ツールおよび技術をプロジェクト活動に適用することと定義しています。

なお、「プロジェクトマネジメント」の成功にはステークホルダー、管理対象(スコープ・品質・時間・コスト・リスクなど)を常に考慮し、判断事項の優先順位付けを時に応じて正しく行い、バランスの良いマネジメントをすることが重要であると言われています。

プロジェクトマネジメントに関する問題

◆確認問題

システム開発プロジェクトの開始時に,開発途中で利用者から仕様変更要求が多く出てプロジェクトの進捗に影響が出ることが予想された。品質悪化や納期遅れにならないようにする対応策として,最も適切なものはどれか。
 ア. 設計完了後は変更要求を受け付けないことを顧客に宣言する。
   イ. 途中で遅れが発生した場合にはテストを省略してテスト期間を短縮する。
  ウ. 変更要求が多く発生した場合には機能の実装を取りやめることを計画に盛り込む。
   エ. 変更要求の優先順位の決め方と対応範囲を顧客と合意しておく。

出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問38

◆確認問題の解答(エ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。

  • ア:変更要求を拒絶し、当初の仕様の状態で開発を続けると、顧客の満足する品質にはなりません。
  • イ:テスト工程は、システム/ソフトウェアのバグを見つけ改善するというシステム品質に対して、重要な役割があります。テストを省略することで、品質悪化に繋がります。
  • ウ:当初想定していた機能が実装されていなければ、利用者が満足する品質とは言えません。リスク対応のため、機能の実装を取り止めるのであれば、顧客との相談することが必要です。なお、最初から機能の実装の取り止めを前提とする計画は不適切と言えます。
  • エ:正解です。プロジェクトは、コスト、時間に制約があり、全ての変更要求に対応することは困難です。多くの変更要求が出されることが予想される場合、プロジェクトマネジメント計画において、プロジェクト作業範囲を明確にし、優先順位を決定するプロセスを顧客と合意しておくことで、必要な変更を見極め、品質悪化や納期遅延を招かないようにします。

共通フレームとは?

「共通フレーム」とは、ソフトウェアの構想から開発・運用・保守・廃棄に至るまでのライフサイクルを通じて必要な作業項目・役割などを包括的に規定した共通の枠組みのことです。2019年現在の最新バージョンの共通フレームは「共通フレーム2013」です。

ここで、ソフトウェア開発とその取引では、その性質上、以下のような問題が発生する可能性があります。

  • 取得者と供給者で用語が統一されていない
  • 多くの人が係るためのコミュニケーションが
  • 複雑
  • 役割分担が不明確
  • 曖昧な見積りが招くトラブル

上記のような問題を「共通フレーム」で解消できると言われています。

なお、「共通フレーム」では、取得者と供給者を含むシステム開発に関わる全ての人が、システム開発ライフサイクルの各工程の作業項目を、共通に参照出来る記述し、ソフトウェア取引を明確化するための基準が記述されています。

共通フレームに関する問題

◆確認問題

共通フレームの定義に含まれているものとして,適切なものはどれか。
 ア.  各工程で作成する成果物の文書化に関する詳細な規定
 イ.  システムの開発や保守の各工程の作業項目
   ウ.  システムを構成するソフトウェアの信頼性レベルや保守性レベルなどの尺度の規定
   エ.  システムを構成するハードウェアの開発に関する詳細な作業項目

出典:令和元年度 秋期 ITパスポート試験公開問題 問39

◆確認問題の解答(イ)、解説・・・各選択肢の解説は、次の通り。

  • ア:文書で詳細な規定は、行いません。
  • イ:正解です。「共通フレーム」では、システム開発等に係る作業項目を、「プロセス」、「アクティビティ」、「タスク」の階層構造で列挙します。「共通フレーム」の適用に当たり、各作業の取捨選択、繰返し実行、複数のものを一つに括るなど、開発モデルに合わせて使用します。
  • ウ:ソフトウェアの尺度の規定は、していません。信頼性レベル、保守性レベル等のソフトウェア属性の定義は、利用者に委ねられます。
  • エ:「共通フレーム」は、「業務分析」、「業務設計」、ソフトウェアを中心とした「システムの企画」、「要件定義」、「開発」、「運用」、「保守」、それらに係る諸活動を対象としています。ハードウェアもシステム開発に含まれ、共通フレーム2013では「ハードウェア実装プロセス」という工程が定義されています。しかし、ハードウェアについては構成の検討、決定、導入、運用、保守だけで、ハードウェア開発の詳細な作業項目は記述してません。